朝鮮語の入力について

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ここでは,Windowsでの朝鮮語入力について見ていきます.ここで取り上げるのは以下のとおり:

これ以外のIMEもたくさんありますが,単に使ったことがないだけです.あしからず(例えばオムロンソフトウェアの楽々韓国語(kWnn4を搭載),株式会社シージーエスのすらすらハングル入力システムなどがあります).

Microsoft Global IME for Korean

ご存知Microsoft社のGlobal IMEの韓国語版です(現在Version 5.02).Global IMEにはこの他中国語(簡体字・繁体字)と日本語があります.Global IMEといっしょに各言語のLanguage Packをインストールすることも可能です.

Windows2000のようにOS自体がUnicodeに対応している場合には,どのようなアプリケーションでも動作しますが,それ以前のWindowsでは,例えばMicrosoft Word2000などのように多言語入力に対応したアプリケーションでないと使用できないようです(上記サイトを参照).

Unicodeにあるハングルを入力できるため,現在では使用されない字母の組み合わせが可能です.ただし古語の入力はできません.

古語の入力ですが,以前のVersion(5.01)として古語の入力が可能なGlobal IMEがあったようです.入手してWindows2000(日本語版)にインストールしようとしましたが,失敗しました.韓国語版なら可能なのでしょうか?あるいは既にVersion 5.02をインストールしてあったから?

なお,漢字変換が一字ずつの単漢字変換なので,漢字まじりの文章を作成する場合にはフラストレーションがたまります.

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Korean Writer (高電社)

朝鮮語IMEとしては知名度が高い(と思われる)高電社の製品.現在はVersion 4が最新のようです. [2003/07/28 追加] 2003年2月7日に,「韓国語統合ソフトKorean Writer V5」が発売されました.使ってみたことがないのでよく分かりませんが,機能がさらに豊富になったようです.[Thanks: 井原さん]

朝鮮語IME以外にも,朝鮮語のOCRソフトや日韓/韓日翻訳ソフト,また中国語関連の製品も多く発売しています.どうみても中国語関連の製品のほうが,機能/価格的に優れているような気がするのですが….利用者層の違いか?

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Microsoft 古ハングル支援ツール

上述したMicrosoftのGlobal IMEと思われます.Microsoft Word2000において新たに追加された機能で,現存する古文献の全てのハングルを表現可能!だそうです(Microsoftによる詳細).国立国語研究院の標準国語大辞典検索サービスを利用する際に必要です.ただしインストールする前に注意が必要です.注意については以下を参照のこと.

このツールは古ハングルフォントと古ハングル支援ユーティリティで構成されます.国立国語研究院システム使用環境からダウンロードできます(フォント入力ユーティリティ).

入力ユーティリティはWord2000(以降),Internet Explorerで使用するActiveXコントロールです.システム要件として,OSがWindows98(以降),Windows NT4.0(以降)であることが必須です.
入力はしないが表示だけしたい!という人は,フォントだけインストールしましょう.

フォント,ユーティリティの順序でインストールします.IMEとはいえ,Windowsの通常のIMEのごとくいつでも使える,というわけではありません.フォント自体は関係ありませんが,入力ユーティリティがActiveXコントロールなので,Internet ExplorerやWordなどから呼び出してやる必要があります.

これを確認する方法として,国立国語研究院のページを利用してみましょう.トップページの左上,「統合検索」の隣に「古文字入力」ボタンがあります.朝鮮語が分からない人は(まあ分からなければ使わないでしょうが),英語のページを利用します.やはりトップの左上,"Old Hangul Input"というボタンを押しましょう.以下のようなダイアログが表示されれば,ユーティリティが正常にインストールされていることになります.

Old Hangul Dialog
ダイアログが表示されずに「フォントがインストールされてない」といった類のエラーメッセージが表示される場合,フォントがインストールされているか確認してみましょう.場合によってはユーティリティをアンインストールして,フォントから設置しなおす必要もあります.

インストールされているか確認できたら,あとはどんどん利用するだけです.口訣も入力できて非常に便利!なんですが,Word2000(以降)とInternet Explorerから呼び出す以外に使えません.というわけでちょっと面倒くさい.これを解消してくれるのが,森のソフトアトリエで配布しているOHI2CBというソフトです.Microsoftのユーティリティを利用して,入力したハングルをクリップボードに転送,RTF/TXT/10進Unicodeの文字参照などの形式で貼り付けてくれるものです.

自分でクリップボードにコピーするからいいや,という人は,自らスクリプトを書いて入力ダイアログを呼び出してやりましょう.上述の国立国語研究院をまねたものですが,管理者がつくったHTMLファイルを置いておきます."Old Hangul"ボタンを押せばダイアログが出ます.入力した内容は下のフォーム内に残るので,自分でコピー&ペーストしてください.Active Desktopとして設定しておけば,いつでもすぐに使える,というわけです.ちなみにファイルを利用して何が起きても責任はとりませんのであしからず.

[2006/11/12] 上記のHTMLファイルは,WindowsXPではうまくいかないかもしれません.そこで基本的には同じものですが,さらに直前の入力内容がクリップボードに転送される部分をつけ加え,HTML Applicationの形式に直しました.ファイルのダウンロード

Old Hangul HTA

サンプルです.左上の「Old Hangul(I)」ボタンを押すか,キーボードからAlt+Iを押せば,先の入力ダイアログが出てきます.入力して「입력」を押すと,その内容がクリップボードに転送され,画面下部のリストにも追加されます.いつものことですが,利用に際して何が起きても責任はとりません.修正して使っていただくのは一向にかまいません.

[2004/03/01 追加] Word2000(以降)で古語の入力をするための,VBAマクロを書いてみました.管理者がWordのマクロをよく知らないため,変なコードかも知れませんが,とにかく利用できるはずです.なお,利用の際にはmsoldhg Libraryへの参照設定を忘れないように.このコードも,利用に際して何が起きても責任はとりません

Sub call_ime()

    Dim OhCtl As OldHgCtl
    Dim strInput As String

    Set OhCtl = New OldHgCtl
    OhCtl.ShowMsoldhgDlg (Selection.Text)
    strInput = OhCtl.InputString
    Selection.Text = strInput
    
End Sub

注意!

さて,これで快適に(?)古語が入力できるようになったわけですが,フォントのインストールに関して問題点があります.Microsoftの古ハングルフォントが外字領域を使用するため,現在使用している外字が使えなくなる恐れがある,ということです.どの領域を使っているかよく分かりませんが,もしフォントをインストールして不都合が生じた場合,古ハングルフォントをアンインストールすればとりあえず問題は解消すると思います.

管理者の場合,Excel2000でUnicodeのデータを操作する際に,フィルタのドロップダウンリストでハングルが表示できなくなりました.

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Unicode CJK IME

[2005/03/23 追加]  韓国科学技術情報研究院と北の平壌情報センターとの技術協力により開発されたIMEです. Windows2000とXPでのみ動作が可能で,名前から分かるように中国語,日本語,朝鮮語に加えてロシア語のIMEが含まれています. しかも朝鮮語IMEにおいては南北それぞれのキーボード配列が選択可能なうえ,古語の入力も支援しています. 詳細は하나프로그람쎈터紹介記事を参照のこと.

GIISというサイトからダウンロード可能ですが,「資料室」からはパスワード認証を要求されるのでダウンロードできません. ただしトップページの새소식 및 공지사항から「CJK-IME 설치 프로그램 다운로드」をたどると,そのままダウンロードができます.

[2006/04/23 追加] 現在上記のサイトがリニューアルされた関係で,Unicode CJK IMEのダウンロードができなくなっています.どこから入手可能か,鋭意捜査中です.
[2006/11/10 追加] KRISTAL 자료실より,本体とマニュアル(PDF)のダウンロードが可能です.IMEを開発した,韓国科学技術情報研究院の関連プロジェクトページのようです.かじりたてのハングル管理者さまより,情報を教えていただきました.ありがとうございました.

インストールは普通のプログラムと同様です. 標準では日本語,中国語,朝鮮語,ロシア語のIMEがインストールされるようです. 不要なものは,コントロールパネルから削除してしまいましょう. 以下はIMEのツールバーです.標準のIMEとかなり似てますね.

Unicode CJK IME ←左から入力の状態,半角/全角,簡易入力,漢字変換,補助入力ツール,プロパティ,ヘルプ

また朝鮮語IMEについては,標準のままでは古語の入力ができません.プロパティから「古語の入力」を選択してください.

Property Sheet
朝鮮語IMEに関しては,ヘルプの表示や補助ツールの表示が化けるようです.日本語IME(と日本語Windows)では問題ないかもしれません.

古語を入力するためには,New BatangやNew Gulimといったフォントが必要なことは言うまでもありません.また古語入力の方式は,上のMicrosoftのものと同様で,アレアハングルなどとは若干違いがあるので注意.

さっそく使ってみましたが,便利ですねえ. Wordなどはもちろん,EmEditorなどでも入力が可能です. ブラウザの検索窓などでも使えます(ふつう使うことはないでしょうが).

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まとめ

ここまで,Windows上で朝鮮語を入力するためのソフトウェアについて簡単に紹介してきました.とりあえず,多様なIMEから自分に合ったものを選択するのがよいでしょう.ここで紹介できなかったものも含め,かなりたくさんのソフトウェアが存在するわけですし.

また,IMEではありませんが,アレアハングル(ハングル&コンピュータ社)などのワープロソフトを利用して文書を作成することができます.日本語Windows上で動くものがどれだけあるか分かりませんが,アレアハングルでは古語の入力も可能です.また,日本語環境で動作するか不明ですが,アレアハングル2002(2003年10月に,2004も発売されました)ではUnicodeテキストを出力することもできるので,大量の古語を入力する際には,ワープロソフトを利用する方が楽でしょう.

なお,ご意見などがありましたらご一報ください.訂正などもよろしくお願いします.

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