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2003年7月10日と7月18日のスタディにおけるレジュメ(担当須賀井)が基になっています.

1. 釈読口訣資料(字吐口訣)

すべて巻子本あるいは折帖本.吐は文献の始めから終わりまで,忠実に記入されている.その言語は非常に保守的で,古い言語を反映している.13世紀後半の楞厳経に記入された順読口訣と比較した場合,楞厳経の口訣は15世紀の言語よりもかなり先立つ古形を示すが,高麗時代の釈読口訣よりは改新された文法である.けっきょくこの二つが時代的に直接つながりを示さない点から,釈読口訣がかなり古形を保存しているといえる.

以下の記述は主に南豊鉉(1998),南權熙(1997)を参考とした.

(1) ≪釈華厳教分記圓通鈔≫巻3,29張

(2) ≪大方広仏華厳経疏≫巻35

(3) ≪大方広仏華厳経≫巻14

(4) ≪金光明経≫巻3

(5) ≪旧訳仁王経≫上巻

(6) ≪瑜伽師地論≫巻20

釈読口訣は読字+仮字の構造となっており,郷札表記と一致する.この点からも,釈読口訣が母体となって郷札が発達したと考えられる.
朝鮮時代の仏典に,順読口訣に混じって釈読口訣が見られる場合がある.その場合逆読点はなく,一,二,三,…のごとく数字で配列が示される.

2. 順読口訣資料(麗末鮮初)

以下では特に断わらない限り,主に李丞在(1993)を参照した.

(1)-1 安東本≪楞厳経≫("朴東燮本")

(1)-2 大邱本≪楞厳経≫("南権煕本")

(1)-3 祇林寺本≪楞厳経≫(宋成文本と同一)

(1)-4 宋成文本≪楞厳経≫(宝物759号)

(2) ≪梵網経≫(高麗時代)

(3) ≪仏説四十二章経≫

(4) 安東本(朴東燮本)≪南明集≫

(5) ≪直指心体要節≫

(6)-1 南豊鉉本≪法華経≫(A本)

(6)-2 南豊鉉本≪法華経≫(B本)

(6)-3 大邱本≪法華経≫

以下は南権煕(1997)からの記述.

≪永嘉真覚禅師証道歌≫

祇林寺本 ≪妙法蓮花経≫

≪天台四教儀≫

≪金剛般若経소[소はあしへんに流のつくり]論纂要助顕録≫

≪禅宗永嘉集≫

≪詳校正本慈悲道場懺法≫(巻3,4)

≪金剛般若波羅密経≫

≪慈悲道場懺法≫(巻1-5)

≪金剛般若波羅密経≫(川老解本)

≪金剛般若波羅密経≫(永楽乙未本, 1415年)

以下は박진호(1996)からの記述.

가람本≪楞厳経≫

일사本≪楞厳経≫

参考文献

口訣についての参考文献を参照のこと.